メガネのズレ・痛みを鼻パッドの交換で解決!
快適なかけ心地のための基礎知識
- 2024.07.24
- LIFE STYLE
メガネの鼻パッドは、かけ心地や見え方にかかわる重要なパーツです。鼻パッドが曲がったり、破損してしまったりすることで、メガネ跡の原因や眼精疲労につながる可能性もあります。この記事では、メガネの鼻パッドが果たしている役割や、鼻パッドを交換するタイミングについて解説します。
#メガネの鼻パッドが大切な理由
鼻パッドはとても小さなパーツですが、メガネにとって重要な役割を担っています。メガネの鼻パッドが大切な理由を詳しくみていきましょう。
鼻パッドがレンズと目の距離を維持している
メガネの鼻パッドが大切な理由の一つがレンズと目の距離の維持です。
メガネのレンズと目の間の距離は見え方に大きな影響を与えます。試しに、少しだけ目からレンズを離したり、逆に近づけてみたり(鼻パッドが曲がらないように少しだけ)してみてください。見え方がかなり変わると思います。度数が強い方ほど変化は大きいです。
しかし、鏡を見ながらレンズと目の距離を変えてみると、見え方が変わったと思っても、実際にメガネが動いている距離はほんの少しではないでしょうか。ちょっとした距離の違いで見え方は大きく変わるので、レンズと目の距離を維持してくれる鼻パッドの重要性がわかります。
また、鼻パッドにはそれ以外にも「メガネを眼前に固定する」「レンズの角度を保つ」などたくさんの役割があり、メガネにとって重要な存在といえます。
鼻パッドが複雑な鼻の形に合わせてメガネの重さを分散させている
鼻の形状に合わせてメガネの重さを分散させている点も、鼻パッドの大切な役割の一つです。
普段鼻パッドがあたっている鼻のあたりを、指で触ってみてください。平たい単純な平面ではなく、複雑な面の組み合わせになっているのがわかりますでしょうか。鼻の骨(鼻骨)が下にあるため、ゴツゴツしており単純なようで複雑な形状です。その形状にフィットして、メガネの重さをうまく分散させる役割を持っているのが、「鼻パッド」なのです。
鼻パッドは小さな部品ですが、メガネを作る際にメーカーは力を入れています。そして、鼻の形は個人差がありますから、この鼻の形に合わせて、店舗できちんとフィッティングすることが重要です。
#メガネの鼻パッドの種類
メガネの鼻パッドは主に2種類に分けられます。デザイン以外にも、それぞれに特徴があるのです。
独立型
独立型は、「クリングス」というパーツの先に鼻パッドが独立してついているタイプで、「クリングス型」とも呼ばれます。金属を使用したメタルフレームのメガネによくみられるのがこのタイプです。
専用の工具を使ってクリングスの向きや高さを変えて、鼻にフィットするように調整できます。ただし、ぶつけたり落としたりした際の衝撃によって変形しやすいので、取り扱いに注意が必要です。
一体型
一体型は、鼻パッドとメガネが一体となっているタイプです。プラスチック製のセルフレームでよくみられるタイプで、鼻パッドとフレームが一体化しています。
そのため、曲がったり折れたりするリスクが少ないのがメリットです。一方で、鼻パッドを動かせないため、フィッティングの調整ができないというデメリットもあります。
今使っている一体型が合わない、あるいは過去に鼻パッドを調整してフィッティングが良くなった経験のある方は独立型を使ったほうがよいかもしれません。また、まつげがレンズにあたってしまう悩みがある場合も、調整が可能な独立型をおすすめします。
一体型でも、後付けのずり落ち防止パッドを使用することで、眼とレンズの距離を多少遠ざけることは可能です。しかし、細かい調整は難しいので注意しましょう。
#メガネの鼻パッドは定期的な交換が必要
メガネを快適に使用するためには、鼻パッドを定期的に交換するのがおすすめです。
鼻パッドが正しい位置にないとさまざまな問題が生じます。鼻パッドの一部分しかフィットしていなければ、そこに重さが集中し、不快感や疲れ、メガネ跡などになってしまいがちです。
また、メガネのレンズは、目に対するメガネの位置が正しいことを前提に作ります。鼻パッドが曲がるなどして、目に対するレンズの位置がズレると、見えづらくなったり、かけ心地が悪くなる原因になったりということが起こるかもしれません。
メガネの本来の力を発揮し、快適に使用するためには、定期的な鼻パッドの交換が必要なのです。また、なんだか最近見え方が安定しないと悩まれている方は、ぜひメガネ販売店でのフィッティングをおすすめします。気づかないうちに鼻パッドが曲がっていることもあるからです。
使用頻度や環境によって個人差はありますが、鼻パッドの交換時期は1年に1回を目安に考えておくとよいでしょう。ただし、1年以内であっても鼻パッドを交換したほうがよいケースがあります。次章で詳しく解説します。
#メガネの鼻パッドを交換するタイミング
鼻パッドは見え方やかけ心地にかかわる重要なパーツのため、不具合がある場合はすぐに対応する必要があります。鼻パッドを交換したほうがいいタイミングについてみていきましょう。
鼻パッドが変色したとき
鼻パッドが変色してきたら交換するタイミングです。メガネを長く使用していると、汗や皮脂、紫外線、経年劣化、化粧汚れなどが原因で、鼻パッドが黄色く変色してきます。
また、緑青(ろくしょう)が発生した場合も交換時期と考えたほうがよいでしょう。緑青とは、金属が空気や水分などにふれて酸化することでできるサビの一種です。身体に害があるわけではありませんが、不衛生な印象を抱かれかねないため注意しましょう。
鼻パッドにあたる部分が痛いとき、メガネ跡ができるとき
鼻パッドにあたる部分が痛いと感じる場合、鼻筋にフィットしていない可能性があります。鼻パッドの位置がズレているため、一部分に負荷がかかっている状態です。これを正常な位置に戻すことで問題を解消できます。
また、メガネ跡ができるときも交換を検討したほうがよいでしょう。この場合も、フィッティングのズレによってメガネの重さが分散されず、鼻パッドの一部分に負荷がかかっている状態と考えられます。
鼻パッドの向きがおかしくなったとき
鼻パッドの向きがおかしくなった場合も交換が必要です。メガネに衝撃を与えてしまったときに、鼻パッドが曲がって向きが変わってしまうというケースはよくあります。前述のとおり、鼻パッドが曲がって見え方が変わるとかけ心地の悪さにもつながるため、速やかに交換するようにしましょう。
鼻パッドが破損してしまったときの対処法は以下の章で解説しています。
メガネがずり落ちることが増えたとき
メガネが頻繁にずり落ちるようになってきた場合も、鼻パッドの交換タイミングです。汗や皮脂、化粧汚れなどが原因で鼻パッドが劣化すると、接地面のグリップ力が弱まってメガネがずり落ちやすくなります。鼻パッドの素材や状況にもよりますが、フィッティングのズレは遅かれ早かれ生じるものなので、不具合が出たら早めに交換しましょう。
#メガネの鼻パッドの交換は自分でできる?
鼻パッドは、新しい鼻パッドや工具を購入すれば自分でも交換できます。しかし、鼻パッドはレンズと目の距離を維持する重要なパーツです。鼻パッドの交換ができたとしても、正しく調節しなければ見え方に支障が出てしまうでしょう。また、慣れない作業でレンズやフレームを傷つけてしまうことも少なくありません。
鼻パッドの調節は難しいため、販売店に持参して交換・調整を依頼するのが確実です。Zoffでは鼻パッドの交換のほか、メガネのフィッティングやクリーニングなどアフターサービスも充実しているので安心です。
#もし鼻パッドが破損してしまったら?
鼻パッドが破損してしまったらどのように対処すべきなのでしょうか。対処法と注意点についてみていきましょう。
まずはそのまま購入店に持っていく
メガネを毎日使っていると、意図せず破損させてしまうこともあるかもしれません。その場合は、無理に触らずに、まずはそのまま購入店に持っていきましょう。
鼻パッドが取れただけであれば、店頭で交換可能です。クリングスが曲がってしまった場合は、工具で直せるケースもありますが、難しい場合は交換となります。
交換になった場合、フレームごと交換になるか、鼻あて部分だけの交換が可能かどうかは、フレームの作りや形状によりけりです。お使いのメガネと同じフレームがあれば、レンズを新しいフレームに取り付けることで即時対応可能な場合もあります。
まずは無理に触らず、購入店にメガネを持参して相談しましょう。
鼻パッドを破損させないために普段から気をつける
鼻パッドの破損を避けるために、普段から以下のことに気をつけるとよいでしょう。
- 1.クリングスが合わないと思っても自分で調整しない
- 2.保管時はきちんとメガネケースに入れて衝撃や汚れから守る
メガネがフィットしないからといって、クリングスを繰り返し曲げると折れてしまう恐れがあるため注意が必要です。「そんなに繊細だと不安……」という方は、クリングスが交換可能なメガネを使うという選択肢もあります。
#鼻に残ったメガネ跡の対処法
メガネ跡をに対処するには、蒸しタオルやマッサージで血行をよくする方法が有効です。メガネ跡の対処法についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
メガネを外したときにメガネ跡が赤く目立って気になっている方も多いのではないでしょうか。このようなメガネ跡ができる場合、鼻パッドが鼻にフィットしていないことが考えられます。
鼻パッドが必要以上に皮膚を圧迫することによってできるのがメガネ跡です。日常的に長時間メガネをかけていると、気にせずそのまま放置して色素沈着を起こしてしまうこともあるので、注意しましょう。
#鼻パッドは定期的なチェックと交換を
鼻パッドはメガネのパーツのなかでも小さいものですが、かけ心地や見え方にかかわる重要な役割を担っています。曲がってしまったり、ズレてしまったりするとかけ心地の悪さなどにもつながるため注意が必要です。
また、メガネは鼻パッドの経年劣化によって徐々にフィットしなくなってきます。定期的にフィッティング確認をする、1年に1回を目安に鼻パッドを交換するという点は覚えておきましょう。
鼻パッドがフィットしない、破損してまったという場合は、メガネ販売店で鼻パッドの交換をするのがおすすめです。Zoffでは鼻パッドの交換のほか、さまざまなアフターサービスが充実しています。鼻パッドに限らず、メガネでお困りのことがある際は、ぜひお近くの店舗をご利用ください。