釣りに偏光グラスは有効?
おすすめの選び方&実践レビュー紹介
- 2021.9.02
- LIFE STYLE
釣りに欠かせないアイテムのひとつとしてよく挙げられるのが、「偏光サングラス(偏光グラス)」。
「普通のサングラス」と「偏光サングラス」の違いはなんでしょうか?
また、「釣り用の偏光サングラス」とは、どんなものでしょうか?
今回は、釣りにおける偏光サングラスの重要性、選び方、度付きにする方法など気になるポイントを徹底解説。
後半では、メガネブランドZoffから新登場したフィッシング用偏光グラスをかけて、日光湯川で実際に釣りに挑戦!
果たして魚は釣れたのか?ぜひ最後までご覧ください。
#「偏光サングラス」はなぜ釣りに必要なのか?
私たちの目に届く光には、「縦方向の波」と「横方向の波」が混ざっています。
このうち、光の乱反射によって生まれるのが「横方向の波」で、私たちが水面を見た時に「ギラギラしてまぶしい」と感じる元になっています。
偏光サングラスというのは、この横方向の波をカットするための「偏光フィルター」が、あらかじめレンズの中に挟まれているタイプのサングラスです。それにより、川、湖、海などの水辺で余計な光が軽減され、水中にある石、草、藻、泳ぐ魚、あるいはウキなどの様子が確認しやすくなります。
水中の地形や魚の有無をしっかり把握できることは、釣りをするうえで大きなアドバンテージになります。偏光機能のない普通のサングラスの場合、どんなに高価なものでもまぶしさの度合いが変わるだけで、水中がよく見えるようにはなりません。
- 磯釣りで海中の地形、魚の居場所、ウキの馴染み具合などを把握する。
- バスフィッシングでエサを探しながら回遊する大物をいち早く見つける。
- テンカラ釣りやフライフィッシングで毛バリや魚の位置を確認する。
- テナガエビ釣りで石と石の隙間を探したり、テナガエビの近くに糸を垂らすことが可能。
など、情報収集力が格段にアップする偏光サングラスは、あらゆる釣りでアングラーを強力にサポートしてくれる必須のアイテムなのです。
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#「きちんと使える」釣り用偏光サングラスを選ぶ
釣り用の偏光サングラスを選ぶ時のポイントをいくつか挙げてみましょう。
- (1)充分なレンズ性能のものを選ぶ
- (2)適したレンズカラーを選ぶ
- (3)顔にフィットするものを選ぶ
- (4)アウトドアで使用できる強度のあるものを選ぶ
- (5)自分が納得できるデザインのものを選ぶ
まず大切なのはレンズの基本性能です。偏光サングラスと銘打ってあっても、あまりに安価な汎用品の中には、レンズを通る光の量自体が少なく、いわゆる「暗い」偏光サングラスがあるので、偏光サングラス本来のメリットを感じられません。こうした失敗は信頼できるメーカーのものを選ぶことで回避できます。
レンズの性能を確認する際は、レンズの「偏光度」と「可視光線透過率」も要チェックです。
「偏光度」とは?
反射する光をどのくらいカットできるのかを表す数値です。この数値が高いほど、反射光を抑えられ、快適な視界が保てます。
「可視光線透過率」とは?
レンズが通す光の割合を表します。率が低くなるほどレンズの色は濃くなります。まぶしさを抑えたい時は10~20%ほど、暗い雨天時などは30%~40%ほどが見やすいでしょう。
次に大切なのがレンズカラーです。ひとくちに釣り用の偏光サングラスといっても、日陰が多い場所で使う時と、明るい場所で使う時とで、快適なレンズカラーは変わってきます。一方で、状況によってあまりに細かく使い分けるというのも現実的ではありません。
釣り用の偏光サングラスで、基本のレンズカラーを3つ挙げると、「グレー」「ブラウン」「その他」となります。グレーは裸眼状態に近いナチュラルな色に見えるレンズカラーです。ブラウンは若干のコントラスト強調効果があり、全体がやや赤味がかる代わりに対象物の輪郭が引き立って見えやすいという効果があります。グレーとブラウンは3つの中でも基本色といえるレンズカラーで、どちらを快適と感じるかには個人差もあります。そこでレンズカラーをまず1つ選ぶという場合は、この2色からどちらかを選ぶとよいでしょう。
その他のレンズカラーには、夕方などの光量が少ない時間帯に全体が明るく感じられて見やすいイエロー、渓流など木陰が多い所で日中に見やすい薄いグリーン、あるいは磯釣りなどで海中のようすを深くまで見やすいブルーなど、釣り場の状況に応じたより細かいバリエーションがあります。自分の好きな釣りやよく出かける釣りが決まってきた人には、それらのレンズカラーからより快適なものや、基本の2色以外の2番手のレンズカラーを選ぶのもおすすめです。
また、アウトドアシーンで使う場合、ズレないフィット感のよさ、多少ラフに使っても破損しない強度も必要です。そして偏光サングラスは、釣りをしている間、長時間装用するものなので「自分に似合っている。デザインも気に入っている。」というのも欠かせないポイントです。好きなものはかけたくなる、かけると便利さが分かって手放せなくなる、という好循環を目指しましょう。
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#度付きが欲しい場合はどうする?
偏光サングラスを購入する時、もう一つ考える必要があるのが「度付き・度なし」の問題です。裸眼視力の良い方は気にする必要がありませんが、普段からメガネユーザーの方の場合、とても重要なポイントです。
偏光サングラスは度付きで作ることもできますが、レンズの中に偏光フィルターを挟むという特殊な加工をするため、その分高価になってしまいます。そこでメガネユーザーの場合は、偏光サングラスを使用する時はコンタクトレンズにする、あるいはクリップオン式の偏光レンズや偏光機能のあるオーバーグラスを使うといった方法があります。ただ、クリップオン式はレンズ面が小さく、なおかつメガネと完全にフィットさせるのには限界もあります(すると隙間から余計な光が入りやすくなり、充分な偏光性能を得られません)。オーバーグラスはかさばるのが難点です。そしてクリップオン式もオーバーグラスも、残念ながらレンズカラーのバリエーションがほとんどありません。
こうした不便を解消するために最近出てきているのが、「メガネフレームと同サイズでぴったりと装着できるタイプのアタッチメント付きの偏光レンズ」です。これまでのクリップオン式に比べてはるかにしっかりと作り込まれており、なおかつオーバーグラスのようにかさばることがないので、メガネユーザーにはうれしい選択肢になっています。
#あらゆるフィールドで使える基本の1本、
Zoffの釣り用サングラスが登場
こうした中、誰でも気軽に手に取れる「釣り用の偏光サングラス」が、Zoffオンラインストア限定で登場しました。その名も「Zoff OUTDOOR for FISHING」。
日常ユースでも違和感のない、なおかつアウトドアでの使用にも充分耐える強度もあるメガネフレーム(度付きも可)と、そのフレームにぴたりとフィットするよう設計された「グレー」「ブラウン」「イエロー」の3色の偏光フィルター(アタッチメント式のカバー)があらかじめセットになっています。
「偏光度」はいずれの偏光フィルターも99%。「可視光線透過率」は、グレーとブラウンのフィルターはまぶしさを抑えられるよう12%、イエローのフィルターは夕方・雨天や曇天時に使用できるよう32%となっています。
開発のきっかけは、「コロナの時代に密を避けられる遊びとして、釣りが改めて注目される中、誰もが気軽に快適に使える専用のアイウェアを作りたい」という担当者の思い。
手に取りやすい価格帯で提供することにもこだわっており、度付きも選択できるセットレンズ代込みで13,300円(税込)というのはかなりリーズナブル。
メガネのレンズ度数が変わる場合も、偏光フィルターはそのままで元のレンズ交換だけで対応が可能です。
「Zoff OUTDOOR for FISHING」の特設ページをチェック
- 度付きレンズをご希望の方は、購入時に「① 度数を入力」or 「② レンズ交換券を選択 → フレーム到着後にお近くのZoff店舗にご持参」のどちらかをお選びください。
- 「Zoff OUTDOOR for FISHING」は、Zoffオンラインストア限定の商品です。スマホから、バーチャル試着が可能です。
[動作環境] iOS 11以降のiPhone、AndroidOS最新バージョン 標準ブラウザ
フレームは長時間かけても疲れにくい軽量プラスチックを使用しており、鼻元や耳元にはグリップ力の高いラバー素材を採用。
社内のアングラーの意見をもとに、「磁石を使用しない着脱カバー」を新開発。砂鉄の付着を防ぎ、錆びにくく、プラスチックの凹凸(爪)だけでスムーズに着脱できる新構造は、凹凸のミリ単位の調整を続けた結果実現しました。
「Zoff OUTDOOR for FISHING」の着脱方法はこちら
「普段会社などでメガネをかけていて、週末はレジャーで釣りをしたり、自然の中に出かけたりする人に使ってほしい。普段使いもしやすいよう、スポーティー過ぎない形やカラーリングを意識しています。」と開発担当者。
釣り用の偏光グラスにはフロントのカーブがきついタイプも多いですが、「Zoff OUTDOOR for FISHING」は偏光フィルターを外せば通常のメガネとして普段使いできるデザインです。
▼ フレームは4種類(カラー表記:フレームのフロントカラー×テンプル(つる)のカラー)
付属品のケースは、シーンによって使い分けられる以下2種類がセット。
「Zoff OUTDOOR for FISHING」の特設ページをチェック
#日光湯川で渓流釣りに挑戦
釣り場での使い心地はどうでしょうか?今回は釣りの専門メディアとして75周年を迎えた「つり人社」に勤務する、編集部員の塚田智さんに実際に使用していただきました。行き先は栃木県の湯川。日本のトラウトルアーフィッシングの聖地ともいわれ、多くのアングラーが一度は行ってみたいと思う人気の釣り場です。
渓流のトラウトルアーフィッシングは、近年人気の高まっている釣りです。ヤマメ、イワナ、ニジマスといった、トラウト(鱒)の仲間をねらいますが、湯川には全国でもここにしかいない野生のブルックトラウトがいます。ブルックトラウトはアメリカ原産の鱒で、明治時代に長崎のグラバー邸で有名なトーマス・グラバーやイギリスの領事館職員であったハロルド・パーレットの手により、風景画のような美しい景色が続くこの川に放流が行なわれました。その直接の子孫は一度台風で絶えたといわれていますが、その後、再び放流されたものが現在も世代をつないでいます。
湯川の釣りはキャッチ&リリース(釣ったら再放流する)がルールになっています。周辺はミズナラ・ブナを主体とする天然林が多く、シラカンバや植林されたカラマツも見られます。そうした深い森を縫って流れる川には、散策のための木道も整備され多くの人が訪れますが、特有の歴史から釣りもライセンスを購入すれば問題なくできるようになっているのです。
この日、午前中はまず対象物の輪郭がくっきりと感じられるブラウンの偏光フィルターで釣りを開始。渓流での釣りでは、水中の状況をよく観察します。魚が潜んでいそうな石や藻などの障害物を確認することもあれば、流れてくるエサを捕食するために泳いでいる魚の姿を直接見つける場合もあります。また、キャストしたルアーに魚が反応してくるかもよく見ています。追い掛けてくる魚が確認できれば、すぐに釣れなくても、次にもう一度キャストすることで釣れる可能性が高くなるため、偏光サングラスはサオ、リール、ルアーと同じくらい「なくてはならない」役割を果たします。
仮に偏光グラスを付けていない場合、川全体が白く反射して、水中の様子が掴みにくくなります。すると魚の反応が確認できないのはもちろん、急に深くなっている場所などにも気が付かないので、川を渡ったり、川の中を歩いて移動する時につまずきやすくなります。安全に釣りを楽しむうえでも、偏光サングラスは欠かせないのです。
お昼過ぎ、水中にたなびくバイカモの上に、エサを待ちながら泳いでいるブルックトラウトを見つけました。同じ場所を、偏光レンズなし、各色のレンズありの状態で見比べてみると次のようになります。
この日は複数のアングラーが湯川を訪れていましたが、快適な偏光サングラスのお陰もあり、対岸近くの深くなった場所で見事にブルックトラウトがヒットしました!
「釣り場の状況に応じて偏光フィルターを交換でき、かけ心地も軽くレンズ面も大きく快適に釣りができますね」と塚田さん。
偏光フィルターを外せば普段使いもできるメガネに。
早朝から夕方までありがとうございました!
#最後に
釣り用の偏光サングラスは、一度使えば必要不可欠な存在であることを間違いなく実感できるアイテムです。「Zoff OUTDOOR for FISHING」は基本の3色がセットになっており、心強い相棒になるはず。度付きも選べるセットレンズ代込みで13,300円(税込)とコスパも抜群。
ゆっくりと過ぎる時間を感じながら海で投げ釣りも良し、自然豊かな渓流で魚との刺激的な駆け引きを楽しむも良し、大切な目を保護しながら快適で楽しい釣りライフを。
「Zoff OUTDOOR for FISHING」の特設ページをチェック
- 度付きレンズをご希望の方は、購入時に「① 度数を入力」or 「② レンズ交換券を選択 → フレーム到着後にお近くのZoff店舗にご持参」のどちらかをお選びください。
- 「Zoff OUTDOOR for FISHING」は、Zoffオンラインストア限定の商品です。スマホから、バーチャル試着が可能です。
[動作環境] iOS 11以降のiPhone、AndroidOS最新バージョン 標準ブラウザ
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スタッフクレジット
- Text
- Kensuke Yagi (TSURIBITO-SHA INC.)
- Photography
- Soichiro Ura
- Model
- Satoru Tsukada
※ 商品の価格や在庫状況は掲載当時の内容です